水の硬度とは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量をあらわしたものです。WHO(世界保健機関)の基準では、硬度120から180mg/L未満を「硬水」、180mg/L以上を「非常な硬水」としています。日本の水の多くは硬度の少ない「軟水」です。
硬水にはカルシウムとマグネシウムが含まれていることから、日々の水分補給をしながら手軽にミネラルも摂れる点がポイントです。食品からミネラルを摂取する場合、たとえば牛乳には100mlあたりカルシウムが110mg、マグネシウムが10mg含まれています。硬水は1Lあたりのミネラルの含有量を示すため、牛乳と比較すると10分の1程度と少なめです。しかし硬水を選ぶことで、普段の水分補給をしながら不足しがちなミネラルを補える点はメリットといえるでしょう。
硬水に含まれるマグネシウムにはお通じをよくする作用があるため、便秘気味の方は摂りたいミネラルです。一方、その作用によってマグネシウムの摂り過ぎから下痢につながってしまう場合もあるため、健康によいからと硬水を多量に飲むのは避けましょう。
飲み水から摂るべき水分量は、1日1.2L程度とされています。水は多く飲むほど美容によいという話を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、水の摂り過ぎは体内のミネラルバランスが崩れることによる不調やむくみにつながります。よって一気にまとめて飲まず、こまめに少しずつ飲むようにしましょう。
本記事では、硬水の特徴や硬水がおすすめのタイプの方を解説しました。硬水はミネラルが多いことから、メリットと共にデメリットもあります。苦味やクセも感じやすいことから、気になる方は少量から試してみることをおすすめします。
〈参考文献〉
・東京都水道局|水源・水質|水の硬度
・神奈川県|軟水・硬水ってなあに?|硬度と軟水・硬水の条件
・文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
・環境省|「健康のため水を飲もう」推進運動
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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