梅雨の湿気対策にクローゼット用の小型除湿機は、買い?いらない?家電ライターがジャッジ

梅雨の時期、エアコンや除湿機を使って部屋の湿度を下げている人もいるでしょう。そのときに忘れてはならないのが、下駄箱やクローゼットも除湿すること。特に北向きの場所に下駄箱やクローゼットがあり、年中閉めきっていると、久々に靴を取り出してみたらカビが生えていた…ということも。今回は、家電ライターの田中真紀子さんに、湿気がこもりやすい下駄箱などをどう除湿するか、教えてもらいました。

【写真11枚】下駄箱やクローゼットに置きやすいペットボトルサイズの「除湿機」も登場!

閉めきった空間は湿気が溜まりやすい

田中さんは、下駄箱やクローゼットなども積極的に風を通すべきだと話します。

「空気の流れが滞っているところには、湿気も溜まりやすくなります。下駄箱やクローゼットは、空気の流れがほとんどないうえ、普段は扉を閉めているのでとりわけ湿気が溜まりやすく、カビが生えやすい場所です。さらに下駄箱やクローゼットに入れる靴や衣服が湿っていると、ますます湿度が高まってしまいます」(田中さん・以下同)

1日1回は扉を開放し、風を送る

では、どう除湿したらよいのでしょうか。

「まずは、扉を開けっぱなしにすること。これは費用ゼロで、すぐにできる簡単な方法です。空気の流れを作り、湿気を追い出すことが大切なので、1日1回は扉を開放しましょう。さらに、開けた状態で扇風機やサーキュレーターを使って送風すると、空気の入れ替わりが促されますので、より効果的に湿気を追い出すことができます。

ただし、クローゼットにギッシリ衣類がかかっていると、空気の入れ替えが進みません。洋服が風でなびく程度に余裕を持って収納しましょう」

衣類乾燥除湿機で送風+除湿を

衣類乾燥除湿機があれば、より効果的に湿度を下げられると言います。

「衣類乾燥除湿機には送風機能もありますし、出てきた湿気も取り除くので、湿気戻りを防いでくれます。ただし、コンパクトタイプの除湿機は、製品によっては考え物。それ自体は悪くはないものの、多くの製品が電源の確保や管理、購入コストがかかることを踏まえると、現実的に続けられる人は少ないような気がします。

結論として、もっとも効率的な方法は、扉を開けて衣類乾燥除湿機の風を当てることだと思います。

市販のクローゼット用もしくは下駄箱用除湿剤も、もちろん効果があります。ただし、満水になったら新しいものと交換する必要があるのでランニングコストが気になるところです。

備長炭などの炭は、消臭効果もあり、天然の除湿剤として知られていますが、除湿効果が高いわけではないので、狭い下駄箱で使うぐらいがいいかもしれません」

田中さんがクローゼットや下駄箱におすすめの除湿機は、下記の通りです。

【1】アイリスオーヤマ『サーキュレーター衣類乾燥除湿機8L IJDC-N80-W』

除湿と送風をしっかり行いたい人は、2つの機能を同時に行えるこちらの製品がおすすめ。

サーキュレーターを除湿機に搭載し、効率的に除湿

「デシカント式衣類乾燥除湿機の上にサーキュレーターを搭載し、パワフルな風を当てながら短時間で衣類乾燥できるタイプ。サーキュレーターは左右に3段階の範囲で稼働するほか、上下も最大90度で調節できるので、クローゼット内も効率的に除湿し、湿気を吹き飛ばします。パワフルなので、押し入れのように奥行きのある収納にも」

【2】レコルト『部屋干し除湿機』

お次は、コンパクトサイズの除湿機。クローゼットや下駄箱、脱衣所など、除湿したい場所に移動しやすいキャスター付きです。

コンパクトながら1日約7リットルも除湿できるコンプレッサー式除湿機

「除湿機っぽくないシンプルなデザインとコンパクトさが人気のコンプレッサー式除湿機。幅約25.5cm×奥行22cm×高さ49cmと、A4サイズのスペースに設置できるサイズ感ながら、1日あたり約7リットルとパワフルに除湿します。

キャスター付きなので使いたい場所に移動でき、玄関のような狭いスペースでも使いやすいコンパクト設計。ルーバーの向きを調整すれば背面に向けて送風できるので、背面を見せずに設置でき、デザイン性を損ないません」

【3】Yoitas『コンパクト除湿機』

コードレスかつ、クローゼットや下駄箱のすき間に置きやすい、500mlペットボトルサイズの除湿機もあります。

下駄箱やクローゼットの片隅に置きやすいペットボトルサイズ

「除湿時のサイズは縦19.5cm×直径7cmで、本体内部の除湿剤のビーズが詰まった除湿機。使用するときは電源を使わないので、電源が使えない下駄箱の中やクローゼットの隅に置いておくことができます。除湿剤が湿気を吸うと、オレンジ色から黒っぽい色に変わるので、効果が分かりやすいのもうれしい。

そして給電しているドライスタンドに乗せておけば、温風により乾燥され、2時間でもとの吸湿性能が戻ります。使い捨てではないので、長い目で見れば高コスパ。水捨てが不要なのも便利ですね」

下駄箱で使う際には、「靴用竹炭パック」(税込1000円~ https://www.yoitas.com/2?page=2 )と併用すると、より効果的だそう。

大切な靴や衣類にカビが生えないよう、梅雨本番を迎える前に準備しておきたいですね。

◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

白物家電や美容家電を中心に家電に詳しいライター。雑誌やウェブなど多数のメディアで、新製品などをレビューしている。

取材・文/桜田容子

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