年を重ねてくると、代謝が落ちたり、寒く感じるタイミングが早まったり、体重調節が以前よりもスムーズにいかなくなったりと、新たな悩みを抱えることがあります。
そんな悩みを助けてくれるのが、自分で代謝を上げてくれる褐色脂肪細胞です。「脂肪」と聞くと、不要なものと思う人もいるかもしれませんが、実は脂肪にも種類があります。皮下脂肪などの白色脂肪細胞はエネルギーを貯える働きを持つのに対して、褐色脂肪細胞は脂肪を燃焼して熱を生み出す働きを持つ、いわば「燃える脂肪」なのです。
この褐色脂肪細胞は、成人では肩甲骨のまわりに多く存在するといわれています。肩甲骨を意識しながら肩まわりをほぐすと、身体の代謝が自然に高まり、血流も良くなります。脂肪が燃焼しやすくなるだけでなく、肩こりの解消や冷えにくい身体づくりにも繋がります。
肩まわしをする時に意識したいのは、肩だけで動かすのではなく、肩甲骨ごと動かすことです。力を抜き、 背中の真ん中から動かす感覚で、ゆったりと回してましょう。 背中の奥からポカポカと身体が温まってくるのを感じられるはずです。
肩に力が入りやすい人は、ひじを曲げて行いましょう。 ひじを曲げることで、肩甲骨を安定させる筋肉(僧帽筋上部など)の過度な活性化が抑えられ、スムーズな動きに必要な筋肉(前鋸筋など)の活動が促されます。そうすることで、肩の不必要な緊張が減るだけでなく、肩甲骨の回転が促されて肩関節の可動域が広がります。
深い呼吸と合わせることで、自律神経のバランスが整い、副交感神経が優位になります。自然と心も穏やかになるため、身体と心のおやすみ準備もできるようになります。
1、肩の可動域を確かめるために、腕を伸ばした状態とひじを曲げた状態で、それぞれ肩まわしをしてみましょう。
2、仰向けになり両ひざを立て、ひざをそろえたまま左側に倒します。右のお尻や腰に違和感がないか、確認しましょう。
3、右手をのひじを曲げ、指先を肩にあてます。肩甲骨から動かすイメージを持ちながら、ひじで大きな円を描いていきましょう。
4、動きに慣れてきたら、呼吸を合わせていきます。息を吸って腕を引き上げ、吐きながら腕を大きくまわします。できるだけ遠くを通りながら、胸の前側も心地よく伸ばしていきましょう。
5、反対側も同様に行います。
詳しい内容は、こちらの動画からもご覧いただけます。
岩﨑奈緒子
11年間空間プロデュースを行う会社員として過ごし、自律神経失調症を経験。身体と心に目を向ける大切さや、日常の選択は自らと向き合うことで変わることをヨガから学ぶ。睡眠に特化した「ぐっすりヨガ」の開講をきっかけに睡眠の学びを始め、現在はカウンセラーとしても活動。『ヨガ×睡眠で、出会えた方やその回りの方々の日常を平穏に守り、より幸せにすること』を目標としている。RYT200/マタニティ・産後/チェアヨガ/スリープケアカウンセラー/更年期ナビゲーター。プライベートでは、2児+わんこのママ。
2025-11-03T11:54:22Z