ヨガのレッスンで「骨盤を立てる」という言葉をよく聞くと思います。例えば、両脚を伸ばした状態で座った姿勢(長座)で骨盤を立てるには大腿骨(太ももの骨)を固定して骨盤を動かす股関節屈曲の動きが必要です。この股関節屈曲に必要な筋肉が腸腰筋になります。
腸腰筋は背骨・腰骨(胸椎・腰椎)の前側から骨盤の内側、太ももの付け根の内側に付着するように通っており、上半身と下半身を繋いでいる筋肉です。股関節を曲げて脚を持ち上げる動きや後ろに倒れた骨盤を前に起こすのが主な働きとなります。
腸腰筋を意識的に鍛えていき骨盤を立てる練習をすることは、姿勢改善において重要な役割を果たします。デスクワークやスマホ姿勢などでどうしても骨盤が丸まることで腸腰筋も伸びて弱くなってしまうという連鎖が不良姿勢を招きやすいのが現状です。
そこで腸腰筋を鍛えるエクササイズを取り入れることで骨盤が正しい位置に戻り、背骨の自然なS字カーブが保たれ、猫背や反り腰などの不良姿勢を改善することができるというワケです。
今回は体が硬い方でもヨガ初心者の方でも簡単にできて、しっかり効く腸腰筋を鍛える優しいエクササイズをご紹介します。
<やり方>
1)椅子を用意し、肩幅くらいの広さに両手を広げて、椅子の背もたれに置く。股関節が大体90度の角度になるように足の位置を調整しましょう
2)膝を軽く曲げて鼠径部を後方に引き込むようにし、股関節の角度が自然と90度に近づける。膝を無理にのばそうとして背中が丸くなってしまうと、腸腰筋に効かないので気を付けましょう
3)座骨は後方に向けるように意識しながら、脇から椅子を前方へ押し出す。脚の付け根にも効いている感覚を感じながら、この体勢を5呼吸キープしましょう
津村早紀
営業職としてストレス過多で違和感を抱えながら働く日々の中で、ヨガを通して心のゆとりを取り戻し、自分の心に素直に生きる心地よさを体感し、インストラクターの道へ進む。現在は働く女性の「カラダを変えたい」&「ストレスフル」を解決すべく骨格矯正の要素を取り入れたボディメイクヨガとマインドフルネス瞑想を掛け合わせた【ナチュラルボディメイクヨガ】を考案。心と身体を両方バランスよく整え、しなやかな「自分軸」を育み、自分らしく生きる方法を発信している。オンラインや都内スタジオを中心に活動中。
2025-03-08T12:06:35Z