腸腰筋は一つの筋肉の名前ではなく次の3つの筋肉の総称で、体の深い位置にあるインナーマッスル(深層筋)です。
● 大腰筋…背骨と骨盤をつなぐ
● 小腰筋…大腰筋のサポートをする(小腰筋が存在していない人もいる)
● 腸骨筋…骨盤と大腿骨をつなぐ
腸腰筋は上半身と下半身をつないでいる唯一の筋肉で、主に次のような役割を果たしています。
● 股関節を動かして足を前に振り出す
● 太ももをお腹の方に引き上げる
● 骨盤の位置を安定させ、正しい姿勢を維持
● 体幹を安定させて運動パフォーマンスの向上
歩いている時、何もない所でつまづく、階段を上がりづらい(足が十分に上がっていない)、猫背(骨盤が傾いている)で姿勢の悪さが気になる、姿勢の悪さから腰の痛みや不快感があるといった人は、腸腰筋の硬さが関係しているかもしれません。また、座っている時は腸腰筋が縮んている状態なので、座り時間が長い人の腸腰筋はストレッチが必要です。
今回ご紹介するストレッチは仰向けでできるので寝る直前にベッドの上でもできます。腸腰筋はインナーマッスルなので直接さわって筋肉の状態を見ることができず、なかなか意識しづらいですが、こまめに動かしてみましょう。
<やり方>
1)仰向けになって両膝を立てる。お尻を持ち上げてクッションや丸めたブランケットを腰の下に置く
2)両膝をお腹の方へ抱き寄せて、腰から背中を丸めるようにする
3)両手で右のすねか、右の太ももを抱えてお腹の方へ引き寄せたまま、左脚を伸ばしていく。足先をできるだけ遠くに伸ばすように
4)もう少し伸ばせそうなら、右手で右膝を抱えたまま、左腕を頭の向こうへ伸ばす。左の指先から左のつま先までの長いラインを意識して、腸腰筋や前ももの伸びをさらに感じながら5呼吸前後キープする
5)両膝を胸の方へ抱えて、反対側も同じように行う
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。通常のヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使った音浴瞑想会やリストラティブヨガなど音の効果を活かしたクラスも開催。心身のバランスが整ったヨガのためにヨガ哲学の勉強も継続中。RYT-500取得、Lizzie LasaterリストラティブヨガTT修了、ヨガアプリ “Down Dog” 日本語翻訳&ナレーション担当、一般社団法人シンギング・リン協会公認パフォーマー。
2023-11-18T11:41:55Z dg43tfdfdgfd