納豆におすすめのトッピングのひとつめは「青のり」です。
青のりはお好み焼きや焼きそばなどにしか使い道がないと思われがちですが、意外にも栄養素がぎゅぎゅっと詰まっている食材。代表的なものでいうと、余分な塩分を体外に排出してくれるカリウム、体の抵抗力を高め粘膜を健やかに保つβ-カロテン、腸の健康をサポートする食物繊維などがあります。
鮮やかな緑色で彩りをプラスできますし、磯の風味が際立ち納豆の独特なにおいをマスキングしてくれる効果も期待できます。納豆のにおいが苦手という方はぜひ試してみてくださいね。
腸が整うトッピングのふたつめは「ごま」。
ごまは脂質が栄養成分の50%以上を占めています。これを聞くと太るのでは?と思ってしまう方も多いかもしれませんが、ごまに含まれる脂質は体では合成できないリノール酸や悪玉コレステロールを下げるオレイン酸という良質な脂質で構成されています。
そのほかにもごまにはカルシウムや鉄分、亜鉛、食物繊維など毎日の生活で不足しがちな栄養素がバランスよく含まれています。さらに、ごまの栄養成分のうち1%にしか存在しないゴマリグナンという抗酸化物質によって活性酸素による体の酸化を予防することも期待できますよ。
白ごま・黒ごま・金ごまなどさまざまな種類がありますが、含まれている栄養素に差はないので料理との相性や風味で選んでくださいね。
食事でおなかの調子を整えるためには、善玉菌を摂ることや善玉菌が体の中で活躍するためのエサを毎日少しずつ食べることが大切です。
ヨーグルトや発酵食品などから生きた善玉菌を直接摂取する「プロバイオティクス」や、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂取する「プレバイオティクス」という言葉がありますが、近年では、生きた善玉菌と善玉菌のエサを一緒に食べて腸内環境の改善にアプローチする「シンバイオティクス」という考え方が広まってきています。
納豆と青のりやごまの組み合わせは、まさにシンバイオティクスそのもの!普段の食事に善玉菌や食物繊維をちょっと足してすっきりきれいな体を目指しましょう。
納豆にちょこっとプラスするだけで腸が整うトッピングをご紹介しました。いつもの納豆に青のりやごまを入れるだけで風味や不足しがちな栄養素をプラスしてくれるだけでなく、体の中で善玉菌が増殖するのをサポートし、腸内環境を整えてくれます。新しい味わいを楽しむこともできるので、ぜひ活用してみてくださいね。
野口久美子
管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。
2025-04-12T22:36:27Z