「腹圧」とは横隔膜から骨盤底までの空間「腹腔」の内側にかかる圧力のこと。腹腔は、呼吸や姿勢に応じて膨らんだり縮んだりしています。重いものを持ち上げるときにはグッと腹圧が高まり、リラックスしているときには自然と緩みます。
腹圧を適切にコントロールできるかはとても重要。これが上手くできないと、筋トレをする際に腰や首に負担がかかり、怪我のリスクになることがあります。
プランクができないという悩みもその一例。まずは自分の腹圧をチェックをしてみましょう。
下記のチェック項目で1つでも当てはまる場合は、腹圧が弱い傾向が考えられます。
・普段から反り腰である
・四つ這いになると腰が自然と反る
・プランクをすると腰や肩が痛い
・ロールアップや猫のポーズが苦手
・股関節が痛い
・肋骨の下側の骨の角度が90度以上開いている
先ほどのチェック項目の最後にある「肋骨の下側の骨が90度以上開いている」というのはリブフレアという現象です。
女性は日常の呼吸が胸式呼吸であることが多く、横隔膜の動きが少なくなりがちです。姿勢が悪い、フォームを無視した運動なども横隔膜の動きが少なくなる原因に。プランクで腰が痛くなる人も、腹圧が弱く、肋骨が開いてリブフレアにも該当している場合があります。
可動域が狭いなど、もともと股関節に不安がある人は要注意。腹圧が弱く、上半身を支えきれていないと、立位でも座位でも上半身の重さが股関節の負担になります。腹圧を高めることで、リブフレアや股関節の違和感の改善が期待できます。
タオルやベルトを使って、呼吸筋を目覚めさせることで、腹圧を高めることだできます。ポイントは、むやみに締め付けるのではなく、しっかり吐き切ること。適切に呼吸筋が使えるようにしていくのが目的です。まずは1呼吸10秒を目標にトライしてみてください。
1)肋骨の1番下の骨にひっかかるようにヨガベルトやタオルを巻く。このとき、なるべくタオルの広い面を当てる。
2)ベルトまたはタオルを正面でクロスさせ、逆手で持つ。
3)息を吐き、肋骨が閉じるのをサポートする感覚でベルトを締める。
4)息が止まるまで吐き切り、一瞬待ってからゆるめる。
吐き切る呼吸は、3分ほど行うだけで目に見える効果が出ることも。何度か行ったあと試しにプランクに挑戦してみましょう。
1)四つ這いになり、肩の真下に手首がくるようにセットする。手首が痛い人はひじをついてもOK。その際もひじを肩の真下にセットして。
2)息を吸いながら膝を持ち上げ、頭からかかとまでが一直線になるように姿勢を整える。
「吐き切る呼吸」は、必ず体に変化をもたらしています。続けていくと、プランクでお尻が下がったり、それを補うためにお尻が上がるといった悪姿勢が直っていきます。
また呼気で腹圧がコントロールできるようになると、体幹の支えが変わり、腰や股関節の負担も減っていくので、ぜひ続けて行ってみてくださいね。
津野千枝
京都市出身。グラフィックデザイナーを経て2009年からヨガ指導者へ軸足を移す。首都圏大手スタジオやSUPヨガやイベント等で経験を積み、2023年に SVAHAYOGAをオープン。心身の調和を大切にしながら、人生を軽やかに健やかに過ごしたい人を応援しています。スタジオ運営・指導の傍ら早稲田大学研究科博士課程でヨガが脳に与える影響についての研究活動も継続中。3匹の保護されたフレンチブルドッグと暮らす愛犬家。人間科学修士/RYT-500/顔ヨガインストラクターInstagram:https://www.instagram.com/yoga.svaha/
2025-06-30T12:24:31Z