パソコン仕事や家事・育児で、肩が内側に巻いている「巻き肩」の姿勢が当たり前になっていませんか? 胸の硬さは実は、睡眠の質にも影響します。その理由は「呼吸」と「姿勢」。
肩から腕全体が内側に巻いてしまっている巻き肩の姿勢の時、呼吸はどうなっているかイメージしてみましょう。肺には筋肉がないため、肺を動かしているのは肺の下・肋骨の下部を覆うようについている横隔膜です。
肩が巻いている状態だと上半身全体も前かがみになるため横隔膜も動きづらくなります。肺は大きく膨らまず、呼吸が浅く・早くなりがちになります。
背中が丸まってる、肩が巻いているという時、胸を張って姿勢を正そうとしていませんか?
実はその動きで首や腰の不調を作ってしまっているかもしれません。肩が巻いている原因の一つは胸の前の筋肉=大胸筋や小胸筋の筋肉が縮こまって硬くなっているから。
その筋肉をほぐさずに背中の筋肉で強引に胸を張ろうとすると、その代償として首の後ろや腰に負担がかかり、反り腰のようなの姿勢になってしまう可能性が。
体が硬いままでは良い姿勢は作れません。良い姿勢とは、筋力で体を無理に支えることではなく、筋肉のこわばりがほぐれて、骨が自然な位置に積み重なった、楽な形のことをいいます。
楽で良い姿勢を作る第1歩は、硬い筋肉をほぐすこと。筋膜リリースローラーやフォームローラーを使うとやりやすいですが、ヨガブロックや硬くまとめたバスタオルでも代用できます。
早速、胸の筋肉の硬さをほぐしていきましょう。
1) ローラーを顎から脇にかけて斜めのラインに当たるように床におき、うつ伏せにローラーの上にのる
2) 腕で円を描いて床をまあるく円をかくように動かす(窓を雑巾がけするようなイメージでくるくると回す)
片側30秒から60秒行ったら、左右差を感じてみましょう。ほぐした方の肩は、胸のこわばりがほどけ、胸が自然と開き呼吸がしやすくなているのを感じられるでしょう。
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。
2025-11-03T12:08:57Z