現代人は、目を酷使する時間がとても長くなっています。しかし、眼精疲労の原因は、目を使い過ぎているだけではありません。
近い物を長時間にわたって見続けると、目の周辺の筋肉が緊張し、ピントが合いにくくなります。その結果、見えにくさや疲れにつながります。
涙には目をバリアする大切な役割りがあります。そのため、涙が出にくくなるドライアイによって、目の不調や不快さを感じるケースもあります。また、目のかすみや充血なども、眼精疲労の一因になります。
首まわりの筋肉が硬くなることで、眼精疲労につながるケースもあります。なぜなら、首の深層部には、顔や目の動き関わる筋肉があるからです。緊張したまま放置すると眼球の動きが制限され、視界がぼんやりして不快感や疲れにつながります。
また、首や背中を通る自律神経のバランスが乱れやすくなり、目だけでなく、全身のだるさや頭痛を引き起こすこともあります。
まずは、目を酷使しない習慣をつくることが基本です。長時間、パソコンやスマホを使い続ける時は、1時間ごとに画面から目を離し、遠くを見て目を休ませましょう。また、意識的にまばたきを増やすのも効果的です。
そして、目だけでなく、首や肩まわりの筋肉をほぐすことも大切です。特に、後頭部の深い位置にあり、眼球の動きをサポートする後頭下筋群を緩めること。
首の後ろの頭板状筋、肩甲挙筋、背中上部の僧帽筋をストレッチして緩めることで、血流が良くなり、自律神経のバランスも整いやすくなります。
今回ご紹介するエクササイズは椅子に座っても床に座ってもOK。楽な姿勢で座り、背筋をスッと伸ばしましょう。目を閉じて行うと、よりリラックス効果が高まります。
<やり方>
1)首の後ろのくぼみに手を添え、小さな円を描くように指先でやさしくマッサージする。マッサージをする時は、肩の力を抜き、心地よい力加減で行いましょう
2)後頭部で両手を組み、背筋を伸ばしたまま頭を前に傾け、首の後ろ全体をストレッチする。呼吸が浅くならないように、深い呼吸で10秒~15秒程度を目安にキープしましょう
3)頭を斜め右下に傾け、後頭部~首の左側~肩にかけてストレッチする
4)頭を斜め左下に傾け、反対側も同様に行う
痛みや違和感がある場合は、角度を調節し無理をしないこと。目と首の筋肉は密接な関わりがあります。意外かもしれませんが、「目が疲れた」と感じた時こそ、首まわりを緩めることで、すっきりリフレッシュすることができますよ!
須藤玲子
2005年にホットヨガと出会い、その後様々なスタイルのヨガを経験。会社員を経てヨガインストラクターになる。現在は、都内を中心にスタジオ・オンラインにて活動中。リラックスからトレーニング系ヨガまで、静と動(陰と陽)のバランスを大切にヨガの指導を行う。ヨガと共にアロマのある暮らしも提案する。
2025-06-06T10:08:50Z