更年期の朝のつらさは、ホルモンの変動による自律神経の乱れや、体の調整機能の低下から生じることが多いそうです。特に、朝は体温や血圧の変動が大きく、準備を始める前の気持ちの切り替えが難しくなる場合があります。その結果、「何もしたくない」「動きたくない」と感じるのです。更年期真っ只中の私も、そんなつらい朝があります・・・。
何もしたくない朝は、ベッドの上で簡単にできるヨガポーズを行ってから一日を始めてみましょう。パジャマのまま、立ち上がることなく行えるポーズです。これら3つのポーズは、無理なく体と心をほぐし、自然な目覚めを促す効果があります。出来れば①から③まで、順番通りに行ってください。体の底から活力が湧いてくることを実感できるでしょう。
それでは、具体的に3つのヨガポーズをご紹介しましょう!
【やり方】
1. ベッドの上で仰向けになり、右膝を曲げて左手でつかみます。右手は真横に伸ばしておきましょう。
2. 右膝を左側へ倒します。
3. 顔を右手側に向けます。まぶたを閉じたまま行ってもOK。
4.5呼吸ほど深呼吸をしていきます。
5.反対側も行います。
【効果】
自然と呼吸が深まるポーズなので、朝に残ってしまった疲労が緩和されます。腰回りを捻ることで血行が促され、夜に溜まった老廃物も流れやすくなります。
【やり方】
1. 四つん這いになります。手は肩の下に、膝は腰の下に置きます。
2. お尻の位置を固定させながら、両手を前に移動させます。
3. 行けるところまで行ったら、ひたいもしくはアゴをベットにつきます。
4. 吐く息毎におへそがベッドに近づくように意識しながら、5呼吸ほどキープします。
【効果】
朝のだるさや重さを軽減し、身体を目覚めさせるのに最適なストレッチです。朝に肩周りのコリやだるさを感じやすい方には特にオススメ。
【やり方】
1. 四つん這いになり、両手の間に頭頂を置きます。
2. 頭頂をマッサージするように転がします。
3. 両手のひらを後ろで組み、天井にあげます。
4.ゆったりとした呼吸で5呼吸ほどキープ。
【効果】
このポーズは、頭頂にある「百合(ひゃくえ)」のツボを刺激し、ホルモンバランスの乱れによる自律神経の調整に役立つポーズです。心を安定させる効果も期待できます。頭部に血液が送られるので、ボーッとした朝に脳をリフレッシュすることができます。
ベッドの上で気軽に行える3つのポーズ。朝の何もしたくない気持ちを否定せず、「今日の一歩」としてこれらのポーズを取り入れてみてください。きっと、心も体もほぐれ、穏やかな一日のスタートを切れることでしょう。
忙しい朝だからこそ、自己ケアを通じて自分自身を労わる時間を持つことが、何より大切です。簡単にできるこれらのヨガポーズで、少しずつ朝のつらさを軽減していけたら良いですよね。
井上敦子
15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。
2025-06-06T22:10:23Z