コーラといえば特徴的なのが、シュワッとしたのど越しのあとに感じる濃厚な甘みですよね。糖分には、一時的ではありますが、脳でドーパミンと呼ばれる快楽物質を分泌する作用があります。糖分によって快感を感じると、脳がそれを記憶し再び飲みたくなるという依存性につながる可能性があります。ちなみにコーラ500mlに含まれる砂糖の量は57gで、角砂糖に換算するとなんと14個分にもなってしまいます。
コーラを飲むと感じるほのかな苦味はカフェインによるものです。覚醒作用や集中力を高める作用が期待できるカフェインですが、過剰に摂取すると興奮や不眠、依存症などの健康障害につながる可能性があります。コーラにはカフェインが100mlあたり10㎎含まれるので、コーヒーなどと比べると少なめの量ですが、シュワシュワと口当たりがよく一気に多くの量を飲めてしまうので注意が必要です。
コーラを飲まない方がよいのは、「肥満傾向にある人」「成長期の子ども」「カフェインに敏感な人」などです。
コーラをよく飲む人は日常的に砂糖を摂り過ぎているため、将来的に肥満になりやすく脂肪肝や糖尿病、心血管疾患のリスクが上がってしまう可能性があります。また、コーラなどの酸の強い飲みものは歯のエナメル質を少しずつ溶かしてしまうためむし歯につながることも。とくに成長期の子どもにはあまり与えない方がよいでしょう。さらに妊娠中の方はカフェインの影響を受けやすいので、気になる方は控えてくださいね。
コーラはカフェイン量から考えるとそこまで制限する必要はありませんが、砂糖の過剰摂取の面から考えると、1日あたり200ml程度が目安となります。ただし、ほかに甘いものを食べるとすぐに砂糖の摂取上限に達してしまうので、甘いものを食べる日はコーラは飲まないなどの調整が要です。
毎日飲む習慣がある方は、上でご紹介したような病気のリスクが上がる可能性がありますが、たまに楽しむ程度なら問題ありませんので安心してくださいね。
今回は、コーラを飲まない方がいい人の特徴をご紹介しました。
コーラを全く飲んではいけないわけではありませんが、毎日大量に飲み続けるという習慣がある方は、何かしら健康に影響を及ぼす可能性があります。
毎日は飲まないようにしたり、甘いものを食べるときは量をコントロールしながら楽しんでくださいね。
野口久美子
管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。
2025-07-06T11:09:03Z