みょうが特有の爽やかな香りは、α-ピネンと呼ばれる精油成分によるものです。清涼感のあるこの香りには、以下のような効果があります。
α-ピネンは揮発性の高い成分であるため、食べる直前に刻んで生で取り入れるのが最も効果的です。時間が経つと香り成分が蒸発してしまうため、できるだけ早く調理・摂取するのがおすすめです。
朝すっきりと目覚めたいときに→覚醒・集中力アップ
夜リラックスして眠りの質を高めたいときに→ストレス緩和
しょうがは特有の辛みと香りを持つ薬効の高い野菜です。薬味としてだけでなく、漢方にも用いられるほどの優れた健康効果があります。しょうがの辛み成分であるジンゲロールやショウガオールと呼ばれる成分が特に健康効果が高く、身体の機能を整えることに役立ちます。
しょうがは加熱したり乾燥させるとジンゲロールからショウガオールという成分に変化します。生でも、加熱しても効果が落ちないので様々な料理に使えます。
胃もたれがする時に→辛み成分が胃を刺激し、消化をサポート
空調で冷えを感じる時に→生姜のポカポカ成分が身体を内側から温める
しそは薬味の中でも代表的な存在ですが、香りが強いだけでなく栄養価も高い食品です。βカロテン、カルシウム、ビタミンB2などが豊富に含まれています。しその香り成分はぺリルアルデヒドと呼ばれる成分で、以下の働きがあります。
しそは葉の裏側に香り成分のぺリルアルデヒドが集結しています。触るだけでも揮発が加速してしまうため、裏側には極力触れないようにするのがポイントです。刻む時は葉の裏側を表に向けて丸めて刻むと揮発を最小限に抑えられます。
お弁当に入れて抗菌・防腐
夏バテや食欲不振のときに→香りで食欲増進
薬味は彩りや風味を添えるだけでなく、身体の機能を整える働きがあります。違いを知ってご自身の体調に合わせて使い分けてみましょう。
〈参考文献〉
旬の食材で夏バテ予防レシピ:農林水産省
生姜は体を温める効果があるそうだが、どのような成分が働いているのですか。:農林水産省
田中ひろか
管理栄養士。保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。
2025-07-02T03:23:58Z