「急に体重が増えた…」40代女性に多い朝食の間違い3つを管理栄養士が解説

間違い① 野菜たっぷりorフルーツたっぷりの朝食

ダイエット相談で非常に多いのがこのパターンです。野菜や果物を意識しているのは素晴らしいことで、ビタミンやミネラル、ポリフェノールが補えるという点では大きなメリットがあります。

ただし、野菜だけ・フルーツだけという場合、たんぱく質が慢性的に不足しています。

材料となるたんぱく質が不足することで、筋肉量が徐々に低下し、基礎代謝が落ち、結果として太りやすい体に傾いていきます。体力も落ちやすく、無意識のうちに活動量が減って消費カロリーも低下する−そんな悪循環に入ることもあります。

野菜や果物を摂る習慣は続けつつ、卵・納豆・サラダチキン・ヨーグルトなどたんぱく質を含む食べ物を「ちょい足し」するだけで、やせやすい朝食バランスに近づきます。

「足すと食べ過ぎなのでは」と気にする方もいますが、多くの場合、たんぱく質をプラスすることで、日中の調子が良くなる方や、体重コントロールがしやすくなる方がほとんどです。

間違い② 朝はコーヒーだけ(朝食を食べない)

「時間がない」「お腹が空かない」あるいは、摂取カロリーを控えたい、という理由で朝食を抜いている方は少なくありません。厚生労働省の調査では、朝食を食べない30〜40代女性は4〜5人に1人程度と報告されています。

朝食をとらないまま昼食を迎えると、血糖値が急上昇しやすくなり、インスリンが大量に分泌されます。すると脂肪が合成されやすい状態になり、太りやすさの一因になります。また、空腹感からくる集中力の低下、たんぱく質・マグネシウム・食物繊維の不足が慢性化するため疲労感や便秘、メンタルの不安定さにも繋がることがあります。これらも間接的には太る原因になります。

無理して食べる必要はありません。ゆで卵、スムージー、ヨーグルトなど、「何かしら口にする」ことから始めてみましょう。

間違い③ シリアル・グラノーラだけの朝食

パッと用意できて、洗い物が不要なシリアルですが、それだけの朝食は要注意です。

糖質からエネルギーは補えますが、たんぱく質やミネラルが不足しやすく、筋肉量の低下や慢性的な便秘につながることがあります。

グラノーラもヘルシーな印象がありますが、実は落とし穴があります。それは「砂糖」です。砂糖が多く使われている商品では満腹感は一時的に得られますが、数時間後には空腹感を感じてしまいやすく、間食や次の食事でエネルギーが多くなる傾向があります。それが、結果的に太りやすさにつながります。この空腹感の背景には、血糖値の急激な上昇と下降が関係しています。

このような特徴を持つグラノーラは、血糖値の乱高下を防ぎやすく、おすすめです。

  • オーツ麦など全粒穀物が主原料のもの
  • 食物繊維強化タイプ
  • 砂糖が少なめのタイプ

さらに、先に紹介した通り、たんぱく質や野菜を「ちょい足し」で栄養バランスを整えるのがおすすめです。

完璧を目指さず「自分なりに」整えてみよう

更年期を迎える世代は、ホルモンバランスの変化により筋肉量が落ちやすく、代謝もゆるやかに低下していきます。ここに朝食のアンバランスが重なると、太りやすさが加速してしまうこともあります。

とはいえ、朝は忙しく、自分の食事に時間をかけられない方も多いですよね。だからこそ、時間を増やすのではなく、「何を選ぶか」を少し見直すだけで十分です。

完璧を目指す必要はありません。まずは一つ、できそうなことを取り入れて、栄養バランスを整えてみましょう。

理想の体づくりは、朝の選択から始まります。この記事が、ご自身の朝食を見直すきっかけになれば嬉しいです。

【参考文献】

  • 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査報告」
  • 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~(e-ヘルスネット)「加齢とエネルギー代謝」

中村瑞樹

⼤学を卒業後、⼤⽇本印刷グループ⼊社。社員⾷堂運営、従業員の健康管理事業、特定保健指導。その後、レシピアプリを提供するIT系ベンチャー企業に⼊社し、栄養⾷事指導、記事執筆サービス企画など。現在は管理栄養士・琉球料理伝承人として、食・栄養に関する執筆やメディア出演、伝統料理の伝承・普及活動を行う。

2026-03-01T21:39:05Z