背中や脇のたるみは、加齢だけが原因ではありません。猫背や巻き肩などの乱れた姿勢によって、肩甲骨が外に広がったまま固まり、背中や脇の筋肉が使われにくくなったことも原因の一つ。使われない筋肉はどんどん衰え、脂肪を燃やす力が低下。さらに、加齢や運動不足により、筋肉量の減少と共に基礎代謝も下がるため、同じ生活でも脂肪がつきやすくなるのです。また、姿勢の乱れは、血流やリンパの滞りにつながり、むくみや老廃物がたまりやすい状態に。特に、脇の下には主要なリンパ節「腋窩(しっか)リンパ節」があるため、流れが滞ると背中や二の腕まわりがスッキリしない一因に…。
肩甲骨は、背中・肩・腕・胸など上半身の多くの筋肉と連動する重要なパーツ。ここを意識的に動かすことで、僧帽筋・菱形筋・広背筋など、姿勢を支える大きな筋肉がいっせいに目覚めます。
肩甲骨を「寄せる・下げる」動きは、背中の引き締めだけでなく、姿勢改善や代謝アップにも直結。続けるうちに「肩や背中が軽くなった」「背中がスッキリしてシルエットが変わった」と感じられるように!つまり、肩甲骨を動かすことは、背中のたるみ解消だけでなく、体全体の若返りにつながるのです。
後頭部・肩・背中を壁につけながら行うことで、肩甲骨をしっかり動かすことができるエクササイズです。深い呼吸と共にリラックスしてやってみましょう!
〈やり方〉
1)壁を背にして背筋を伸ばしたあぐらで座る。腰が反らないようにお腹を軽く引き上げ、息を吸って、両手を肩の高さで開く。
2)息を吐きながら肘を曲げる。肩甲骨を下げ、脇をしぼるようにして腕を体側に寄せる。
3)呼吸に合わせて10回ほど繰り返す。
慣れてきたら、両手をバンザイの位置から始めると、より大きく動くことができます。
壁から離れないように、肩がすくまないように注意。肩甲骨を「寄せて・下げる」感覚を大切にしましょう。壁を使えば、無理なく正しいフォームで肩甲骨を動かすことができます。続けるほどに背中が軽くなり、後ろ姿が若々しく変わっていくはずですよ。
須藤玲子
2005年にホットヨガと出会い、その後様々なスタイルのヨガを経験。会社員を経てヨガインストラクターになる。現在は、都内を中心にスタジオ・オンラインにて活動中。リラックスからトレーニング系ヨガまで、静と動(陰と陽)のバランスを大切にヨガの指導を行う。ヨガと共にアロマのある暮らしも提案する。
2025-10-29T11:09:02Z