実は食べ物の影響も大きい?「物忘れ」がひどくなってしまうNG食べ物とは|管理栄養士が解説

物忘れの原因

物忘れは加齢によって誰にでも起こる自然な現象です。しかし、精神的ストレスや過労、病気などが原因になる場合もあり、生活習慣を変えることで症状の悪化を予防できる可能性があります。

食べ物が影響する物忘れ

生活習慣の中でも特に、食べ物の影響は大きいとされています。脳の疾患、認知症、ホルモンバランスの乱れ、ビタミン欠乏症、これらが引き起こす物忘れは、食べ物に起因している場合が多く見られます。

避けるべき!物忘れがひどくなるNG食べ物

ここでは、物忘れをひどくすると考えられる食べ物を紹介します。これらを食べたからすぐに物忘れが起こる、というわけではありませんが、頻繁かつ継続的に大量に摂取すると、体に良くない影響を及ぼすことがわかっています。

マーガリン、ショートニング

マーガリン、ショートニングは人工的に作られた油脂です。これらの油脂には、悪玉コレステロールを増やすとされるトランス脂肪酸が含まれています。世界的にもトランス脂肪酸は問題となっており、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などのリスクを高めるといわれています。

トランス脂肪酸は物忘れにも大きく影響するため、マーガリンやショートニングは避けるべき食べ物です。

菓子パン

多くの菓子パンは、マーガリンやショートニングが使われています。

また、菓子パンには多量の砂糖が使用されており、糖分の過剰摂取にもつながります。糖分の過剰摂取は脳の血管を傷付けます。さらに、糖尿病からのアルツハイマー型認知症の発症にも深く関与するため、控えたい食べ物です。

スナック菓子

スナック菓子もまたトランス脂肪酸を含んでいます。高カロリー、高脂肪に加えて塩分も多量に摂取することになり、血管を傷付ける食べ物です。物忘れの原因にもなるため、控えましょう。

ファストフード

ファストフードは超加工食品ともいわれ、トランス脂肪酸のほかにも健康を害する恐れのある食品添加物が¥使われています。糖質と脂質中心の高カロリー、高脂肪の食事となり、体に必要なビタミンやミネラルは不足する傾向にあります。脳への悪影響が大きいので、避けるべき食べ物です。

物忘れを防ぐ食事のポイント

物忘れを防ぐには、物忘れをひどくするNG食べ物を防ぐことが重要です。さらに、食事の摂り方に気を配り、健康的な食生活を送ることでより効果があります。

ここでは、物忘れを防ぐ食事のポイントを紹介します。

栄養バランスの摂れた食事を摂る

主食、主菜、副菜のそろった食事は、たんぱく質、ビタミン、食物繊維などの物忘れ予防に効果的な栄養素をバランスよく摂ることができます。バランスの良い食事を規則正しく摂ることは脳を刺激して多くの機能を使うため、認知症の予防にも効果的です。ぜひ、心がけてみましょう。

食べ過ぎに注意する

食べ過ぎによる肥満や糖尿病は、アルツハイマー型認知症の発症に関与するといわれています。つまり、肥満や糖尿病を予防することが物忘れの予防に繋がります。食事は腹八分目を意識し、食べ過ぎには注意しましょう。

【参考】

公益財団法人 長寿科学振興財団|健康長寿ネット「認知症予防のための食事とは」

日本マーガリン工業会|マーガリンの基礎知識 ショートニングの基礎知識

古山有紀

大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。出産を機に独立し、ダイエットサポートや健康維持のための食事カウンセリングを行う。また、食事と健康、美容、ダイエットに関する記事を中心にライターとしても活動中。

2025-03-10T10:07:44Z