キウイとオレンジのビタミンC含有量を見てみましょう。
オレンジ 60mg
キウイ(緑肉種) 71mg
キウイ(黄肉種) 140mg
オレンジは、果物のなかで「ビタミンCが豊富」と考えられていますが、実際の含有量を比べるとキウイのほうが優れています。なかでも、黄肉種のキウイ(ゴールデンキウイ)のビタミンC含有量は、オレンジの2倍以上もあります。
水溶性ビタミンに分類されるビタミンCの栄養効果は、以下のとおりです。
ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、皮膚や血管、粘膜などを丈夫に保ちます。抗酸化作用を持つため、老化予防が期待できます。また、ビタミンCは白血球のはたらきを助けて免疫力を高めるほか、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収を促し、貧血予防にも役立ちます。果物は1日200gを目安に、野菜と組み合わせてビタミンCを効率良く摂りましょう。
キウイには食物繊維やカリウムなども豊富に含まれています。キウイの代表的な栄養素は、以下の表のとおりです。
| キウイ(緑肉種) | キウイ(黄肉種) | |
| 食物繊維 | 2.6g | 1.4g |
| カリウム | 300mg | 300mg |
| ビタミンE | 1.3mg | 2.5mg |
| 葉酸 | 37μg | 32μg |
キウイのビタミンC含有量は、緑肉種よりも黄肉種に多いことが分かりましたが、食物繊維は緑肉種に多く含まれているのが特徴です。食物繊維は、便のかさを増して排便を促す効果が期待できるため、便秘に悩んでいる方には緑肉種のキウイがおすすめです。
キウイはビタミンCの含有量が多く、とくに黄肉種のキウイにはオレンジの約2倍ものビタミンCが含まれています。そのため、効率的にビタミンCを摂りたい方におすすめの果物です。また、キウイはビタミンCだけでなく、食物繊維やカリウムなども豊富です。毎日の健康習慣にぜひ取り入れてみてください。
【参考文献】
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「果実類/(かんきつ類)/オレンジ/ネーブル/砂じょう/生」
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「果実類/キウイフルーツ/緑肉種/生」
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「果実類/キウイフルーツ/黄肉種/生」
農林水産省「主な果物の健康機能性」
西山一郎「キウイフルーツの消化促進効果に関する研究動向─アクチニジンの役割─」
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「ビタミンC」
ライター/管理栄養士 山田佳奈子
約8年間、保育園にて乳幼児向けの献立作成・給食調理・栄養相談に従事する。なかでも食育活動に注力し、0歳から5歳の発達段階に応じた指導を通じて「食を楽しく学ぶ」環境の創出に貢献。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの経験を通じて、からだと食の関係性に強い関心を抱く。現在は執筆活動を主軸に、食と健康に関する情報を発信している。
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事業を行っている。また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢献活動を行っている。
2025-09-29T06:24:14Z