きのこは消化に時間がかかる食物繊維も豊富で消化管をゆっくり通過する食品に分類されます。トマトやパプリカ、ピーマンなどの水分が多く消化の早い食品と一緒に食べると、消化のスピードが異なり腸内で詰まりやすくなり、腸活効果が半減します。
高温で揚げたきのこは、健康的な食物繊維が失われたり、余計な油脂を吸収しやすくなったりします。これが胃に負担をかけたり腸内環境を悪化させたりする原因に繋がります。
きのこは不溶性食物繊維が豊富なため、食べ過ぎると下痢や腹痛、逆に便秘を引き起こすことがあります。特に水分摂取が不足している場合は要注意です。
きのこには水溶性・不溶性食物繊維のバランスがあり、特定のきのこばかり食べると腸内環境のバランスが崩れることもあります。きのこは複数組み合わせた方が、一品のなかで食感や味の違いも感じらます。
きのことみそ、しょうゆ、塩麹などの発酵調味料を組み合わせると、善玉菌の働きをサポートし腸活効果がアップします。みそ汁、きのこの煮物、和風パスタなどが手軽でおすすめ。
キムチやヨーグルト、納豆など乳酸菌を含む食品と合わせることで、ダブルの腸活効果が期待できます。
しいたけ、しめじ、えのき、エリンギなど複数のきのこを組み合わせることで、水溶性・不溶性食物繊維のバランスが取れ、腸内環境がより整いやすくなります。
1日1パック程度を目安に、十分な水分とともに摂取しましょう。
【材料(2人分)】
えのき茸 1/4袋
しめじ 1/4袋
※お好みのきのこでOK
こんにゃく(あく抜き済み)150g
水 80cc
めんつゆ 大さじ1
味噌 小さじ1
七味唐辛子(お好みで)
【作り方】
きのこは石づきを切り落とし、食べやすい大きさにほぐす。こんにゃくも一口大に切る。鍋にすべての材料を入れ、強火で煮立たせる。
煮立ったら弱火にして、5分ほど煮込む。時々灰汁を取り除く。火を止めて味噌を加えてよく混ぜて完成。
盛り付けたらお好みで七味唐辛子を一振り。
【ポイント】
こんにゃくも食物繊維が豊富で、きのことの相乗効果で腸活に最適です。みそなどの発酵調味料を使うことで、さらに腸内環境の改善が期待できます。
きのこは腸活に非常に優れた食材ですが、食べ方や組み合わせに注意が必要です。発酵食品や乳酸菌食品と組み合わせて、複数のきのこをバランスよく・適量食べることが腸を整えるコツです。今日からぜひ、腸にやさしいきのこレシピを日々の食卓に取り入れてみてください。
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
2025-07-05T12:39:17Z