デスクワークやスマホ操作で猫背の姿勢が続くと、胸郭(胸まわりの骨格)が縮こまり、肺を膨らませるスペースが狭くなります。すると呼吸が浅くなり、体内に十分な酸素を取り込めません。酸素不足は血中の乳酸処理を遅らせ、疲労が溜まりやすい状態に。さらに、呼吸を助ける筋肉「横隔膜」の動きが鈍ると、自律神経のバランスも乱れ、夜になっても体が休息モードに入りにくくなります。疲れやすさの正体は、姿勢の悪さからくる「浅い呼吸」なのです。
浅い呼吸を改善するには、縮こまった胸まわりを伸ばし、呼吸筋をほぐすことが効果的です。胸郭が広がると肺が大きく膨らみ、一度の呼吸で取り込める酸素量が増加。全身の代謝がアップし、疲労物質の処理もスムーズになります。さらに、深い呼吸は副交感神経を優位にし、リラックス効果をもたらします。背骨まわりの筋肉がほぐれると自律神経の働きも整い、睡眠の質も向上。呼吸を深くするだけで、疲れにくい体が手に入るのです。
猫の伸びのポーズは、四つん這いから両手を前に伸ばし、胸を床に近づけるヨガのポーズです。猫が起きたときに気持ちよさそうに背中を伸ばす姿を模したもので、肩甲骨まわり・脇の下・胸・腹部が気持ちよくストレッチされます。胸を大きく開くことで呼吸が深まり、全身の巡りが活性化。肩こりや腰痛の緩和、リラックス効果も期待できます。難しい動きは一切なく、体が硬い人でも無理なく行える、まさに「万歳ストレッチ」です。
1. 四つん這いになる。手は肩の真下、膝は股関節の真下に置く。
2. お尻の位置は膝の真上にキープしたまま、両手を前にすべらせて伸ばしていく。
3. 胸と脇を床に近づけ、おでこまたはあごを床につける。
4. 脇・胸・腹部が気持ちよく伸びるのを感じながら、ゆったりと深呼吸する。
5. 3〜5呼吸キープしたら、ゆっくり四つん這いに戻る。
※手のひらの下に、ブロックなどで高さをつけると、初心者の人でも気持ちよさを味わいやすいのでおすすめです。
お尻が前にずれないよう、膝の真上にキープするのがポイントです。肘はマットにつかないよう、腕はまっすぐ伸ばしましょう。肩が詰まる感じがあれば、肩甲骨を外側に少し開く意識を持つと楽になります。腰に負担を感じる場合は、お腹を薄くする意識を持つとよいです。あごを床につけるのがつらければ、おでこをつけてもOK。吐く息ごとにおへそが床に近づくイメージで、胸をさらに深く沈めていきます。寝る前に行えば、深い呼吸とともに体の緊張がほどけ、ぐっすり眠れるでしょう。朝起きたときに行えば、全身がスーッと軽くなり、一日を元気にスタートできます。
記事監修/MAMI
埼玉県出身。大学(体育学部)卒業後、運動習慣がなくなり月に1度風邪を引くほど免疫力が低下。「運動をせねばまずい」と、過去に習っていたヨガを思い出しヨガ講師となる。その後ヨガに魅了され、幅広く学びを深める中で、不調の予防や根本改善には「姿勢を整えること」が重要だと実感。体の使い方・仕組み・姿勢改善を軸にレッスンを開催している。初心者にもやさしい“大人のための運動教室”として、個人スタジオおよびオンラインサークルを主宰。ヨガっぽくないヨガ、知識が豊富で学びも楽しい、一人ひとりに寄り添うレッスンに定評がある。(ヨガフェスタ2024トライアルクラス講師)Instagram:@mamiyoga.smile、Web:mymeyoga studio 真美 (MAMI)、YouTube:真美ヨガ
ヨガジャーナルオンライン編集部
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2026-05-04T11:54:17Z