何をやってもへこまない、気づけば年々ぽっこり目立つ「下腹」。それ、筋肉がサボっているせいかもしれません。食事に気をつけていても運動をしていても、お腹まわりのインナーマッスルが眠っていると、内臓の位置が崩れたり骨盤の傾きが乱れて下腹が前に突き出やすくなってしまいます。
そんなお悩みにぴったりなのが、座ったままできる“ぺたんこスイッチ”エクササイズ。たった1分、呼吸に合わせて脚を動かすだけで、ぽっこりお腹の奥深くにしっかりアプローチできます。
ご紹介するエクササイズで刺激できるのは、お腹の一番奥でコルセットのように胴体を囲む腹横筋、そして骨盤から太ももにつながる股関節のインナーマッスルである腸腰筋です。
① お腹を内側から引き締める
天然のコルセットである腹横筋のスイッチが入ると、お腹の内圧が高まって内臓をグッと支えて引き上げるような力が働きます。そのため、 鍛えることでお腹の内側からぽっこりを抑えることができるのです。
② 姿勢が安定
腹横筋は、呼吸と連動しながら腹圧をコントロールする筋肉でもあります。腹圧が適切に保たれると、骨盤や背骨の位置が安定して下腹ぽっこり改善の土台ができます。
③ 日常動作で効かせやすい
腹横筋は、お腹をへこませる動きやヨガの呼吸法など日常の中で刺激しやすい筋肉です。スイッチが入り日常的に使えるようになると、リバウンドしにくく、下腹の引き締めが習慣になるでしょう。
④ 骨盤底筋とも連携して働く
腹横筋は、骨盤底筋・多裂筋・横隔膜とともに「インナーユニット」として連携し、体幹の安定に貢献しています。 腹横筋のスイッチが入ることで、下から支える骨盤底筋も働きやすくなり、下腹のたるみにダブルで効きますよ。
① 骨盤の傾きを整える
腸腰筋が弱くなると骨盤が後傾しやすくなります。骨盤が後ろに傾くと、お腹が前に突き出る姿勢になりやすく、「ぽっこりお腹」の見た目になります。 腸腰筋を鍛えることで骨盤が立ちやすくなり、自然とお腹が引き上がります。
② 内臓下垂を防ぐ
腸腰筋は体幹の深層部にあり、ここの筋力が低下すると、重力に逆らえず内臓が下がってぽっこりした印象に。 腸腰筋を鍛えることで内臓の位置が整いやすくなります。
③ 姿勢改善で腹筋も活性化
腸腰筋は姿勢保持にも深く関わっていて、鍛えることで背骨・骨盤の軸が安定します。すると、腹横筋をはじめとする腹筋群も使われやすくなり、下腹の引き締めにつながるのです。
お腹の奥の方を意識しながら、1分間動いてみましょう。
〈やり方〉
1)背すじを伸ばして椅子に浅く座り、座面の端を両手で軽く持って上体をやや後ろに倒す。
2)両足を床から軽く浮かせて前に伸ばし、息を吐きながら両膝を右わき腹に引き寄せる。
3)吸いながら足を前に伸ばし、吐きながら、左わき腹に引き寄せる。
4)この動きを呼吸に合わせて1分間繰り返す。
●ポイント
背中が丸くならないように意識します。腰に負担を感じる場合は片足ずつでもOKです。
▼ 詳しい動きを動画で確認したい方は、こちらからどうぞ ▼
高山ゆかり
ヨガインストラクター。【姿勢と自律神経を整え健やかに】 をコンセプトに活動。長年の運動不足により体調を崩したことをきっかけにヨガを始める。ヨガに筋膜リリース、ピラティスを取り入れることで硬かった体がほぐれ、インストラクターの資格取得に至る。福岡市内のスタジオ、自宅にてヨガレッスンを行う。RYT200/チェアヨガ/ピラティスインストラクター/アロマテラピー検定1級。プライベートでは2児の母。
2025-07-02T10:09:39Z