更年期に入ると、卵巣から分泌されてきたエストロゲンが少しずつ減っていきます。
このエストロゲンは、生殖だけでなく、血糖値を安定させる土台としても働いてきました。
その土台が弱くなることで、更年期の体では血糖が乱れやすい状態が生まれます。
そこで体が頼るようになるのが「副腎」です。
副腎は、ストレスに対処するホルモンや、血糖を上げるホルモンを分泌し、体を非常時モードで支える場所。
更年期は、この副腎が「日常なのに非常時対応」を続けやすい時期でもあります。
その結果として現れやすいのが、
といったサインです。
ヨガやサウナ、入浴で体が温まると、血流がよくなり、筋肉や内臓でのエネルギー消費が一時的に増えます。
これは悪いことではありません。むしろ「巡りがよくなった」証拠です。
ただ、更年期の体では、その分のエネルギー補給が追いつかないことがあります。すると血糖が下がり、脳がこう指令を出します。
「今すぐエネルギーを補給して」
このとき、脳が一番手っ取り早いと判断するのがすぐに血糖を上げられる=甘いもの。
つまりヨガやサウナのあとに甘いものが欲しくなるのは、「整ったから」ではなく「回復途中でエネルギーが足りなくなったから」なのです。
甘いものが欲しくなること自体は、体の自然な反応です。問題は、砂糖だけで一気に補おうとすること。
糖だけを単独でとると、血糖値が急に上がり、そのあと急に下がります。その結果、
が出やすくなります。
そこで意識したいのが、「糖+タンパク質」をセットにすること。
血糖の上がり方がゆるやかになり、体の回復に必要な材料も同時に補えます
具体例
「我慢する」のではなく、回復しやすい形に変えるだけでOKです。
ヨガやサウナ、入浴のあとに甘いものが欲しくなるのは、更年期の体が出している「エネルギー不足」のサインです。
この時期はホルモンの影響で血糖が揺らぎやすく、「温める」「ゆるめる」だけでは回復が追いつかないこともあります。
だからこそ、更年期のセルフケアでは、
この3つをセットで考えることが大切です。
次回は、 朝ごはん抜きで始まる“回復赤字ループ”を断ち切る、5分でできる朝の回復食を紹介します。
更年期と体調の変化|厚生労働省 e-ヘルスネット
血糖値とエネルギー代謝の基本|Healthline
女性ホルモンと更年期|日本産科婦人科学会監修
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
2026-03-01T12:09:14Z