股関節のおもな役割は二つあり、一つは身体を支えること。もう一つは脚の自由な動きを確保することですが、優先順位は体を支えるほうが圧倒的に高いといえます。しかし股間節は自由度が高い分、支えるには不向きで、まわりにあるたくさんの靭帯や筋肉が支え合って支持性を保っています。
では、股関節の柔軟性が低下する原因は何かというと、かみ合わせのずれが関係しています。股関節の柔軟性を高めるためにストレッチをしても、かみ合わせが崩れていると体をきちんと支えられず、股関節まわりの靭帯、筋肉、神経などが圧迫されて緊張し、血流が悪化。血流が落ちるとますます筋肉が硬くなり、ストレッチをしてもなかなか柔らかくならないという残念な結果が生じます。
股関節のかみ合わせを調整するには、土台となる足部にアプローチする必要があります。立つときに重心がどちらか一方に偏る、ヒールで指先が圧迫されるなどして、足趾(足の指)がしっかりと動かせないと足首の安定性が崩れ、股関節で帳尻を合わせてバランスを取ろうとします。どれだけ股関節を整えても、足部が崩れたままだと歩けばまたかみ合わせがずれてしまうので、まずは足部から整えましょう。
今回は、足部の安定性を高める「足趾の縦スプリット」というトレーニングを紹介します。このトレーニングでは、指と指の間の水かき部分と付け根の関節の柔軟性を高めて、5本の指が根本から90度曲がる状態を目指しましょう。
目的と効果:足趾の筋肉と付け根の関節の動きを高めて、足部の安定性を上げる。
1.楽な姿勢で座り、右かかとを床につける。右足の親指と人差し指に両手を添える。
2.親指と人差し指を前後交互に動かし、水かきの部分と、足趾の付け根の関節をしっかり伸ばす。ほかの指も同様に行う。強い力で動かすと、水かき部分の皮膚を傷めることがあるので優しく行う。筋肉や関節が柔らかくなる、湯船の中や入浴後に行うと安全。10回ずつ繰り返し、反対側も同様に。
スポーツトレーナー、フィジカルコーチ。株式会社 JARTA international代表取締役、スポーツトレーナー団体 JARTA代表。多くのプロアスリートおよびチームへの身体操作トレーニングを指導。怪我を防ぎながら高度なパフォーマンスを実現するためのメソッド、脱力スキル/脱力トレーニングを考案。YouTubeをはじめとするSNSでは、プロ選手たちがパフォーマンスを高めるために使ってきたノウハウを一般の人向けに実践できる形で紹介・発信。著書に『最強の身体操作 プロが実践する脱力スキルの鍛え方』『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』(かんき出版)などベストセラー多数。
ヨガジャーナルオンライン編集部
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2026-07-04T09:54:19Z