キウイはビタミンCを多く含む代表的な食べものです。キウイ100gに含まれるビタミンCの平均的な数値は7.1mgです。また、18歳から75歳以上の男女に推奨されるビタミンCは100mgとされています。キウイ1個の重さは約100gのため、キウイを1個食べると1日に必要なビタミンCの約7割を摂ることができるでしょう。ビタミンCは、体内で合成できない栄養素です。そのため、必要量を満たすには食品から積極的に摂取しなくてはいけません。また、ビタミンCには抗酸化作用が期待でき、老化防止効果をサポートしてくれます。ビタミンCが不足すると疲れの蓄積や筋肉の減少など、からだの不調につながるため注意しましょう。
キウイに含まれる代表的な栄養は、ビタミンCだけではありません。キウイに含まれる栄養は、主に以下のとおりです。
食物繊維は、排便を促す効果が期待できます。
キウイに含まれる食物繊維の研究結果として、キウイの果実を3週間継続的に摂取した方の排便の回数や量の増加、腸の動きの改善がみられたことが報告されてます。そのため、キウイは慢性的な便秘に悩む方におすすめの果物といえるでしょう。
キウイには「アクチニジン」と呼ばれる、タンパク質分解酵素が含まれています。肉や魚などタンパク質を含む食品の分解を助け、消化作用を促します。キウイに含まれるアクチニジンは、キウイの成熟とともに収穫後の2倍から3倍に増加するともいわれており、主に皮の近くに多く存在するのが特徴です。
高タンパクな食事を心がける方のなかには、胃の不快感や膨満感を感じる場合があるでしょう。キウイは、胃の不調を軽減する効果が期待できるといわれているため、食後の不快感を減らしたいと考える方におすすめです。キウイの果肉は、古代中国でリウマチや胃腸障害などの症状を軽減させる薬として親しまれてきたといわれています。古くから、健康維持に欠かせない果物と認識されていたことが分かります。老化防止効果を持つビタミンCや消化作用のサポート効果などが期待できるキウイを食べて、健康的な毎日を過ごしましょう!
【参考文献】
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 果実類/キウイフルーツ/緑肉種/生
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025)
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 ビタミンC
キウイフルーツの消化促進効果に関する研究動向─アクチニジンの役割
ライター/菅理栄養士 山田佳奈子
管理栄養士。約8年間保育園で献立作成や給食づくり、栄養相談に携わる。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの発症、2年間のイギリス生活などでからだと食の関わりに関心をもつ。現在は、子育てをしながら執筆活動をメインに食と健康に関する情報を発信している。
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事業を行っている。また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢献活動を行っている。
2025-05-04T10:45:12Z