私たちは“気持ちが乗れば動ける”と思いがちですが、逆に「動けるからこそ気持ちが前を向く」という面もあります。
特に、からだを支える下半身や体幹の筋肉は、私たちが“動き出す力”と深くつながっています。たとえば、太ももの前側にある大腿四頭筋、お尻の大殿筋、腹部や背中を支えるインナーマッスル。これらは単に体を動かすだけでなく、姿勢を保ち、脳に「動ける準備ができている」と信号を送る役割を果たしています。
こうした筋肉が弱まると、立ち上がる、歩き出すといった動作が億劫になり、それに伴って“行動するエネルギー”そのものが下がってしまいます。
これは、神経伝達物質(ドーパミンなど)と運動の関係にもつながります。運動によって脳が活性化すると、気分や意欲を高めるホルモンが分泌されるため、動かない生活が続くと、それらが十分に働きにくくなるのです。
私自身も、疲れて何もしたくない…という日に、少しだけ動いてみたら気持ちにスイッチが入って、行動に移せたという経験を何度もしてきました。
気持ちが沈んでいるときは、強度が低い運動から始めてみましょう。やる気を出す必要もないくらい手軽なものがおすすめです。
ヨガのポーズの中でも、足裏をしっかり使う立位ポーズや、お尻・股関節あたりへのアプローチが行動への一歩を後押ししてくれます。筋肉は、ただの“からだのパーツ”ではなく、心と行動をつなぐ大切な存在。今の自分にできる範囲で、からだの内側からやる気スイッチを入れてみましょう。
1.合掌して立つ
2.両膝を曲げて状態を前に倒し、片脚を後ろへ
3.膝を伸ばせるだけ伸ばす(曲がっていてもOK)
4.軸足を曲げて、手で床をタッチ 左右10回ずつ
強度は軸足の曲げ具合で大きく変わります。手を床につけることを目的とせず、スクワットのイメージを持って動きます。
腰や膝に痛みや不安がある方は無理せず、からだの状態をみながら行ってください。
西浦りさ
アジア初となるアクロヨガ指導者(Level2)。2013年からヨガの指導を始め、アクロヨガ、アシュタンガヨガ、逆立ちのWSなど幅広くレッスンを行い、笑顔溢れるクラスでは、とにかく楽しい!そして驚くほど身体が変わる!と定評がある。2018年から約2年間は拠点の東京を離れ、より多くの人へアクロヨガの魅力を伝えるため車で周る47都道府県ツアーを行い、年間約5000名以上への指導を実現。2020年には第一子を出産し、妊婦生活の経験をもとにマタニティヨガや産後ヨガ、親子ヨガにも力を入れ様々なライフスタイルに合わせたクラスを提供している。ヨガジャーナルオンライン公認インストラクターとして、「痛くない・きつくないけど変わる!股関節の柔軟性アップヨガ」クラスがスタート。セルフでできるディープなストレッチなど、様々な手法を用いた『股関節の柔軟性を高める方法』を、身体が硬い人でも無理なくできる安全な方法で学ぶことができるレッスン。毎週火曜20:00~21:00、月額サブスク5,000円(税込)/ドロップイン1,500円(税込) ヨガジャーナルオンライン西浦莉紗プロフィールページ内「MOSH」アイコンよりお申込み受付中!
2025-07-06T11:54:15Z