更年期はエストロゲンの減少によって、肌のバリア機能が弱まりやすくなっています。この状態で砂糖を過剰に摂取すると、「糖」が体内のたんぱく質と結びついて「糖化反応」が起こり、AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる老化物質が増加します。AGEsはコラーゲンの劣化を招き、肌のハリや透明感の低下、しわ・たるみ・くすみの一因となることが指摘されています。
香辛料に含まれる辛み成分のカプサイシンには、発汗を促す作用があります。特に唐辛子に含まれるカプサイシンの刺激が、更年期特有の「ホットフラッシュ」やほてりを悪化させる可能性もあります。ホットフラッシュの症状がある方は、辛味の強い香辛料が一時的に血管拡張や発汗を促し、ほてりを悪化させる可能性があります。体調に応じて辛味のある調味料の使用を控えることで、間接的に肌への負担を軽減できるかもしれません。
大豆イソフラボン
皮膚の水分量が増加し、肌の弾力アップに役立ちます。
また、大豆イソフラボンにはエストロゲン様作用があり、個人差はありますが、更年期に見られる症状の一部を緩和する働きがあるとされています。ただし、摂りすぎには注意が必要なため、適量の摂取を心がけましょう。
味噌
大豆、きなこ、豆腐、高野豆腐、豆乳、油揚げ、おから
ビタミンB2
皮膚の保護と再生を行い、炎症予防に効果があります。また、肌のターンオーバーを促す働きもあります。肌の材料となるタンパク質やコラーゲンの生成を促すビタミンB6と一緒に摂るとより効果的。
レバー、チーズ、うなぎに多く含まれる。
ビタミンB6
皮膚の抵抗力の増進を担い、炎症予防に効果があります。また、コラーゲンの生成を促してくれます。ビタミンB6が働くためにはビタミンB2が必要なので、合わせて摂るよう心がけましょう。
レバー、いわし、まぐろに多く含まれる。
ビタミンC
しみの予防に効果的。抗酸化作用でアンチエイジングも期待できます。コラーゲンの材料となるたんぱく質と一緒に摂ることで、美肌効果がより一層アップします。
柑橘類、いちご、キウイフルーツに多く含まれる。
ビタミンE
肌のターンオーバーを促進してくれる。 ビタミンEは若返りのビタミンとも呼ばれ、抗酸化作用でアンチエイジングも期待できます。体に吸収されやすくなるので、油脂と一緒に摂るのがおすすめ。
アーモンド、アボカド、かぼちゃに多く含まれる。
更年期は、身体だけでなく肌のコンディションにも敏感になる時期。砂糖や辛味の強い香辛料は、肌や体へ負担を増やす可能性があるため、過剰摂取を控える工夫が必要です。一方で、大豆製品には大豆イソフラボンと呼ばれる美肌成分が含まれており、意識的に取り入れることで、肌のハリやうるおいを保つサポートになります。加えて、更年期特有の症状(耳鳴りやほてり、めまいなど)の緩和にも役立つことから、大豆製品は積極的に食生活に取り入れたい食品です。さらに、ビタミンB群やC、Eなどの抗酸化作用を持つ栄養素を含む食品を積極的に摂ることも、美肌には効果的なアプローチとなります。肌の美しさは、日々の食事から作られます。栄養バランスの良い食生活は、美肌づくりの基盤です。日々の食生活の見直しが、美肌への第一歩となります。肌の健康は内側からのケアも大切。更年期を健やかに乗り切るために、調味料選びにも少しだけ気を配ってみてくださいね。
<参考文献>
・皮膚糖化の損傷メカニズムと関連阻害剤に関する研究の進歩
・更年期の肌症状の実態調査と ヒアルロン酸フラグメントの有用性
・カプサイシンの辛い味の認知とそれに伴う自律神経応答に関与する脳神経機
・皮膚疾患管理におけるクルクミンの可能性
・健康長寿ネット
・よくわかる栄養学 (著者:小林実夏、阿部恵理)
・栄養素じてん(著者:牧野直子)
川口めぐみ
栄養士免許を取得後、保育園に就職。その後、病院にて実務経験を積みながら管理栄養士免許を取得し、給食管理や栄養管理業務を経験。2024年7月より特定保健指導業務にも従事。出産をきっかけに子どもの心と体を育むうえで、離乳食や幼児食の大切さを実感し、専門資格を取得。「子どもたちが食に興味を持ち、からだにより良いものを選ぶ力を育んで欲しい」という思いから、現在は地域の料理教室のお手伝いをしながら、子ども向けオンラインレッスンを提供する企業と契約し、食育講師として活動している。
2025-07-31T09:39:04Z