筋力は年齢を重ねるとだんだんと衰えていきます。いつまでもしっかりと立つ・歩くためにも下半身の筋トレをする方も多いと思うのですが、その時に意識してもらいたいのが足裏の筋肉です。
足裏の筋肉は立つ・歩く・走るといった動作の際、地面から加わる衝撃を吸収するという役割もあります。衝撃を上手に吸収出来ないことで膝や足首、股関節に負担がかかり、同部位の違和感や痛みにつながることがあります。
足指は歩く時や立つ時に体重を支える大切な部分です。足指を動かす筋肉としてスネやふくらはぎについている外在筋と足裏についている内在筋というものがあります。
外在筋に比べて内在筋はそれぞれの筋肉が小さいです。ですので意識して動かさないと筋力が衰えてしまいます。動かす機会が減ってしまうと足の血流が悪くなるため、冷え症状の原因にもなります。
これらの筋肉は足底アーチの形成にも関与していて、足底アーチがなくなると偏平足といわれる状態になったり、外反母趾といった指の変形の原因にもなります。機能面だけでなく見た目も気になる症状ですが、足指をきちんと動かせないと、踏ん張る力・バランスをとる力が低下するので歩行時の転倒などにもつながります。
現代では裸足で生活をする時間が少ないですが、足指や足裏は日頃から積極的に動かしていきたいところです。裸足になって足指や足首を動かす、足裏のストレッチをすることで内在筋の筋力低下を防ぐことが出来ます。足元の筋肉が強くなることで、全体の姿勢も整いやすくなります。足元だけでなく腰痛や肩こりといった不調の解消にもつながりますので、ぜひ足元を鍛えていきましょう。
この運動を実施することで足の冷えやむくみの解消、足底アーチの維持などが期待できます。足指で踏ん張る力も強くなるので足腰の強化にももちろんつながります。
自宅で過ごしている間のスキマ時間やお風呂上がりなど、裸足になっている時にぜひ試してみてください。
エクササイズの流れ
(準備運動)動く前にスネやふくらはぎのストレッチ、足首回しなどをしておくと運動しやすいです。
(1)つま先を立てた正座の姿勢で前屈みになり、両手を床につく。
(2)脚を広げてから、膝を床から浮かせる。
(3)背すじを伸ばしてバランスをとる。踵はお尻につけたままで足指や足裏を伸ばす。
(4)体勢に余裕があれば手を前に伸ばしてから円を描くように動かす(この動きを行うと体幹のトレーニングにもなる)。
ポイント
足指の付け根や足裏が気持ちよく伸びるところで姿勢をキープしましょう。
膝を浮かせるのが難しい場合は(1)の体勢のまま、あるいはそこから上半身を起こして足指や足裏を伸ばしてOKです。
両手を動かす際にバランスが取りにくい場合は手で何かを持って動かすと体勢が安定しやすいです(写真は水筒を持っています)。
宇都宮明香
五感を潤すヨガ講師。大学時代に出会ったヨガを通じて「心と体の科学反応」の面白さにハマる。様々な分野の学びと実践を続けながら、目の前の方が日常にヨガを取り入れやすくするコツを提案している。現在は福岡を拠点にインストラクター育成講師として活動しながら、仲間と一緒にヨガスタジオ サントーシャを共同主宰中。プライベートは釣り好きの歴女。愛する夫や娘、友人たちのお陰様で好きなものだらけの生活を満喫している。
2025-05-02T11:29:34Z