納豆は、水に浸した大豆を茹で、納豆菌を振りかけて発酵させることで作られています。
納豆は大豆に含まれるたんぱく質を納豆菌が分解することで作られるため、大豆の中でもたんぱく質を多く含む品種が原料として使われています。
また、大豆に元々含まれる栄養素に加え、発酵する段階で様々な成分が生成されるため、栄養価の高い食品として古くから親しまれています。
納豆は粒の大きさから超極小粒、極小粒、小粒、中粒、大粒の5種類に分けられ、大豆の品種により大きさが異なっています。
現在流通しているのは小粒、極小粒が多く、その扱いやすさや食べやすさから広く親しまれています。
納豆のもととなる大豆は主に、青大豆、黒豆、黄大豆の3種類があり、それぞれ異なった特徴を持っています。
粒が大きく甘みが強い。煮豆やきなこに使われることが多い。
アントシアニンなどの成分を多く含み、納豆に加工したときににおいが少なく食べやすい。
一般的に納豆に使われている大豆。味噌や醤油などの大豆製品にも幅広く使われている。
ひきわり納豆は、最初に砕いて皮を取り除いてから水に浸したのちに、茹でて発酵させて作られます。
ひきわり納豆は粒の納豆とは違い皮が取り除かれているため、納豆の粒感や皮の食感が苦手な方でも食べやすいという特徴もあります。
粒納豆とひきわり納豆は、作り方やだけでなく、吸収率にも違いがあり、ひきわりの方が吸収率が良くなっています。
納豆の原料である大豆はもともと吸収率が低く、煮豆にして柔らかくしても65%程度と食べた分の1/3程度は排泄されてしまいますが、納豆は納豆菌による発酵により吸収率が80%以上まで高くなるため、同じ量を食べても効率的に体に吸収され栄養源となります。
また、消化・吸収を良くするためには、食べたものが消化管で消化酵素とより多く接する必要があるため、砕かれていて表面積が増えているひきわり納豆の方がより吸収率が高くなります。
つまり、栄養価の高い納豆をより効率よく吸収するためには、ひきわり納豆の方が向いていると言えます。
ただし、粒納豆でもしっかり噛んで飲み込めばひきわりに劣らない吸収率になりますので、ゆっくり食べられる時には粒納豆、朝など忙しくて急いで食べなくてはならない時はひきわり納豆など使い分けをするのも一つですね。
納豆の作り方や品種、粒納豆とひきわり納豆の違いなどについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
身近な食品である納豆にも、さまざまな種類や特徴があることがわかっていただけたら嬉しいです。
皆さんもぜひ、自分の生活習慣や好みに合わせた納豆を日頃の食事に取り入れてみてくださいね!
参考:
粒の大きさで選ぶ | おかめ納豆 タカノフーズ株式会社
日本食品標準成分表2020年版(八訂)豆類/大豆/[納豆類]/糸引き納豆
日本食品標準成分表2020年版(八訂)豆類/だいず/[納豆類]/挽きわり納豆
グリコ|日本を代表する“ファストフード”?腸内環境の改善や疲労回復にも役立つ納豆の魅力
中村友也
フリーランス管理栄養士。私立大学の管理栄養士養成課程を卒業後、新卒で高度急性病院で栄養管理、栄養指導に従事。栄養指導件数は300件以上。その後独立しフリーランスへ。現在は管理栄養士としての知識や経験を活かし、ライターとして健康、栄養ジャンルの記事を執筆。また、自身の体験を元にしたブログの運営やコミュニティの代表も務めている。
2023-03-16T10:20:25Z dg43tfdfdgfd