納豆を冷凍することによる味や栄養価の変化は、ほとんどないといってよいでしょう。
納豆には食物繊維やビタミンB群、ビタミンE、ビタミンK、カリウムなどの栄養素のほか、大豆イソフラボンが含まれています。冷凍しても高い栄養価はそのままに、納豆のおいしさを楽しめますよ。
冷凍保存の最大のメリットは、賞味期限を大幅に延ばせることです。冷蔵保存での賞味期限は10日程度ですが、冷凍すれば1ヶ月程度保存できます。それ以上の冷凍保存も可能ですが、徐々に劣化が進みおいしさは失われていくため、1ヶ月を目安に食べるようにするとよいでしょう。
納豆を適切に冷凍保存することで、食品ロスを減らし食費の節約にも役立つかもしれません。
納豆はパックごとの冷凍保存も可能です。もちろんパックから取り出してから冷凍してもOK。それぞれの方法についてご紹介します。
パックのまま冷凍保存する方法は、以下のとおりです。
1.パックごとラップで包む
2.1を冷凍用保存袋(フリーザーバッグ)に入れて密閉する
納豆のパックやフィルムには通気のための穴が空いています。そのまま冷凍庫に入れると、乾燥やにおい移り、冷凍焼けを起こして風味が落ちてしまう可能性も。ラップや保存袋で密閉して、おいしさを保ちましょう。
冷凍庫のスペースを有効活用するなら、パックから取り出して冷凍するのがおすすめ。以下の手順で冷凍しましょう。
1.納豆をパックから出し、ラップで包む
2.冷凍用保存袋に入れて密封する
用途に応じて1/2パックずつ分けて包んだり、数パック分をまとめたりすれば便利に使えますね。
おいしさを保つためには冷蔵解凍がおすすめです。常温解凍や電子レンジ解凍も可能ですが、風味やおいしさが損なわれる可能性もあるため、なるべくなら冷蔵庫で解凍しましょう。
解凍後の納豆は、再冷凍せずにできるだけ早めに食べてくださいね。そのまま食べることはもちろん、チャーハンやパスタなど加熱調理にもおすすめ。いろいろな料理にチャレンジしてみましょう。
納豆の冷凍保存は賞味期限を延長できるうえ、食感や風味、栄養価の変化もほぼありません。納豆が安いときにまとめ買いして適切に冷凍しておけば、食費の節約に役立ったり買い物の手間も省けたりするかもしれませんね。この記事を参考に、冷凍納豆を賢く活用してみてください。
参考文献:
冷凍期間/解凍条件の違いにおける納豆の特性解析:茨城県産業技術イノベーションセンター研究報告 第 49 号
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省
鈴木亜子
管理栄養士/ライター。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。
2025-01-10T09:12:01Z