れんこんは冷凍前に酢水にさらしましょう。酢水にさらすことで、れんこんに含まれるポリフェノールが空気に触れて酸化し変色するのを防ぐ効果が期待できます。酢水を入れた鍋で2分ほど茹でておけば、れんこんの変色を防げるだけでなく料理で活用する際の煮込み時間を短縮でき、調理時の手間が省けます。ただし、れんこんに含まれるカリウムやビタミンCは水溶性のため、水に漬ける時間が長いと栄養素が流れ出てしまいます。酢水にさらしたり茹でたりする場合は2分から3分程度を目安にし、なるべく栄養を逃さないよう工夫しましょう。
れんこんは、冷凍保存すれば長期保存ができます。また、冷凍ストックを活用すれば毎日の調理がラクになるのもメリットです。れんこんを冷凍することで得られるメリットを詳しく紹介します。
使い切れないれんこんは、冷凍保存するのがおすすめです。冷蔵庫で保存する場合は、濡れた新聞紙やキッチンペーパーでれんこんを包み、保存袋に入れると7日から10日ほど保存できるといわれています。しかし、冷蔵庫でれんこんを長期保存すると表面が少しずつ黒ずみ鮮度を保つのは難しいでしょう。対して、れんこんを保存袋に入れて冷凍した場合は、1か月ほど保存が可能です。少人数のご家庭や大量のれんこんの消費にお困りの方は、冷凍保存を活用すれば長期間れんこんを楽しむことができます。
れんこんを冷凍保存しておけば、調理時の手間が省けます。れんこんの下処理を済ませた状態で冷凍保存をしておけば、使いたいときに冷凍庫から取り出すだけですぐに活用できるのがポイントです。冷凍したれんこんは細胞が壊されている状態のため味がしみ込みやすく、生のれんこんを使うよりも煮込む時間を短縮できます。忙しい毎日の料理づくりも、冷凍ストックがあれば少しだけ調理の手間が省けるため、心強い存在になるでしょう。
れんこんを冷凍する際の手順は、以下のとおりです。ポイントを押さえておけば、きれいな見た目を保った状態でれんこんを保存できます。
れんこんは、使用用途に合わせて2等分や輪切りにします。れんこんを保存袋に入れる際は、平らに並べ保存袋内の空気をしっかりと抜きましょう。
冷凍したれんこんをサラダなどに活用する際は、ゆっくりと時間をかけて自然解凍するのがおすすめです。煮物や汁物に入れる場合は、解凍せずに凍ったまま使用しましょう。食べ切れないれんこんは、鮮度が落ちる前に冷凍保存をしてみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
野菜類/れんこん/根茎/生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類
れんこん農家直伝!れんこんの保存法
ライター/菅理栄養士 山田佳奈子
管理栄養士。約8年間保育園で献立作成や給食づくり、栄養相談に携わる。とくに食育活動に力を入れており、0歳から5歳の年齢に合わせた指導で「食を楽しく学ぶ」を大切に活動。出産を機に「食に興味をもつ子を育てる」ことをより意識し、さらに食育活動に力を入れる。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの発症、2年間のイギリス生活などでからだと食の関わりに関心をもつ。現在は、子育てをしながら執筆活動をメインに食と健康に関する情報を発信している。
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事業を行っている。また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢献活動を行っている。
2024-11-27T12:09:09Z